ファッショナブルでサステナブル

海洋生分解性ビニールを使用したレジ袋のグラフィックをデザインした。海洋汚染の対策として2020年7月1日から日本全国のレジ袋が有料化された。有名なものではウミガメが餌のクラゲと間違えて誤飲するなど、案外レジ袋と海の関係性は深い。

使い捨てのレジ袋のような物は、環境問題を考慮すると完全に無くしてしまうのが理想である。しかし今やコンビニやスーパーでつい利用してしまう便利な物として社会に浸透しており、急に無くしてしまうことは難しい。

私は2023年の現在から数十年をかけて少しずつ時間をかけて数を減らしていくのだと予想している。その間のレジ袋の姿としてデザインを行なった。

環境に良い製品はそのことを謳うグラフィックを大きく掲載していることが多い。私は使用する際に海を思い起こさせ、かつファッショナブルで家に持ち帰りたくなるポジティブなデザインが良いのではないかと考えた。

今回のデザインである群青色の青いストライプは従来水兵のユニフォームに使用されていた。海に落ちてしまった際目立ちやすくする効果があったそうだ。今日では、水着やポロシャツ、ビーチパラソルやビーチチェアなど、海を表すアイコンとして広く浸透している。

レジ袋に買った物を入れた姿は、水着を着た太ったおじさんに見えなくもない。

みなとラボ・THE DESIGN SCIENCE FOUNDATION主催による海洋環境デザインワークショップ2023 深澤直人「私の思い描く海」(助成:日本財団)出展